ルポvol.69【不登校】
わが子の「不登校」に直面した保護者は、どんな悩みを抱えるのか。実際に話をお聞きしたいと思い、当事者のお母さん方が集まる催しに参加してみる。会場の席に着いたとき、隣に座っていたのが、足立区議会議員の佐藤あいさんだった。ワークショップで同じチームとなり、
ご自身のお子さんが小学校で不登校となったことを打ち明けられる。その経験を活かして、今、議員として「不登校支援」「多様な学び」に取り組まれているとも。以降、子ども支援関連などのさまざまなイベントや集まりに、たびたびお会いすることに。
議員の立場活かし、保護者・学校・行政・地域をつなぐ
改めてインタビューを依頼して問うてみれば、「不登校」に関する問題や課題が、とても立体的に立ち現れてくる。佐藤さんは、議員の立場を活かして、保護者、学校、行政、地域のネットワークを縦横につなぎ、それぞれの本音をきめ細かくキャッチしているからだ。
足立区では、2025年、区議会にて発議し、「不登校とフリースクールとの連絡会」を実現。行政、学校、フリースクールの連携に尽力されている真っ最中だ。また、全国から集まった約80名の超党派議員で結成する「学びの多様化地方議員連盟」理事も務める。教育の先進自治体を巡ったり、勉強会を重ねたり、活発に動かれている。
当事者目線で、当事者の声を束ねる
最近、自分は、なぜ「不登校」に関心を抱くのか、自問することが多い。中学生だった1980年代初頭、「校内暴力」が吹き荒れる。その暴力に直接加担した生徒ではなかったが、「学校が変わってほしい!」と切実に思っていた。あれから40年、子どもたちは大人になって社会を担ったが、学校はやはり息苦しいようだ。今の子どもたちは、「不登校」という形で、「学校を変えて!」と、無意識化した形で訴えるように思えてくる。かつての子どもたちである、今の大人たちは、いったいこれまで何をしていたのか…という意識が自分の中にある。
本インタビューでは、学校は依然として「変わっていない」ところもあるが、ものすごく「変わりつつ」もあることも実感する。また不登校問題が、過剰に母親の肩へのしかかる現実も教えていただいた。「変えていく」キーパーソンとして、佐藤さんのような「ママさん議員」に、とても希望を感じている。政治のニーズを、当事者の目で、当事者たちの切実な声を汲み取り、「使える」制度を提案していくことは、民主主義の本道だと思う。
(佐藤あいさんのインタビューは、2026年6月8日、足立区庁舎にて行った)

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