「レジリエンス」とは?

レジリエンス

【質疑応答】

橋本/西山さんのお話をうかがうと、怒りは、相手や自分をコントロールするために使っちゃいけないと思いますね。勝亦さんは、人と人がゆるりとつながる大切さを話されてました。かつての職場の同僚ですが、久しぶりに一緒に仕事ができて良かったです。改めて、こういう女性の支援で心がけるべきことは、「ストレングス(その人らしさの実現)」「エンパワーメント(潜在能力の発揮)」はあくまでアプローチということ。目的は、「レジリエンス」です。

では、何かご質問されたい方は、おられますか?

 

「こころのcare」は、書き込み式

Nさん(福祉施設職員)/傷ついた方を尊重する形で、場づくりされていると感じました。それでも講座の中で、受講者の方の気持ちが高ぶってしまうことがあると思います。どのような対応を心がけていますか?

西山/「こころのcare講座」は、書き込み式の資料を使って行っています。自身のお気持ちや気づいたことは紙に書き出してもらいますが、それをみなさんでシェアはしません。講座とは別の「ピアサポートグループ」では、話すことはできますが、言いっぱなし、聞きっぱなしに。ここではファシリテーター2人でサポート。もしパニックを起こされた方がおられたら外に出でもらい、1人のファシリテーターが直接対応します。

また、神経を落ち着かせるためには、YouTubeの「心のcareダンス」などもおススメしています。例えば、鎖骨をグリグリしたり、細長く息をフーッと吐く体操ですが、効果があります。

 

支援者のセルフケア法とは

Hさん(福祉施設職員)/橋本さんとは、以前、同じ女性の施設で勤務していました。西山さんのお話では、支援者の代理受傷のことが印象的でした。トラウマティックな方の存在で、自身が影響を受けてしまう。だから、支援者自身が、常日頃、耐性領域を広げるセルフケアをすべきというのは、とても良い気づきとなりました。その方法について、何かおススメはありますか?

西山/まず、ご自身の状態に気づくことですよね。逃げる、戦う、凍りつきといった「サバイバルモード」に入っていないかと。ある精神科医の先生から、「患者さんの面接時に緊張するので、診察室に入る前に、肩に手を乗せてズシンと重みを加えて、息を吐きます」とうかがいました。こんなにいろいろ分っている先生でも怖く思うなら、私がそう感じても自然だなぁと。

勝亦/私は、登山が好きなので、山の中を散策すると、耐性領域が広がるような気がしています。自然を眺めるだけでもいいですね。

 

大人が、子どもに健全な生き方を示す

Hさん(教育関係者)/小学校で校長を務めていましたが、退職後は教育委員会で働いています。「子どもたちの方が、回復力あり」とのお話でした。今、学校では、トラウマを抱えた子どもたちが増えています。現場には臨床心理士さんをはじめ、多くの方々が支えておられますが、担任をはじめ教員は、子どもに対して限られた時間しか持てません。家庭に入っていけない状況もある。そんな中、子どもたちに、どういう風に接していけばよいでしょうか?

西山/おそらく先生方は、すでにそうされていると思いますが、健全に生きてみせる、ということが、子どもたちにとって強いメッセージになります。例えば、暴力は「連鎖」ではなく「学び」で生じると言われています。家に暴力があるからといって、すべての子どもが暴力的になるわけではありません。なぜなら、家以外にも、良きモデルケースを学ぶ場所がたくさんあるからです。先生をはじめ、周りの大人たちが、お互いを尊重したコミュニケーションを行えば、子どもはそれを学び、吸収するでしょう。

 

足立区との連携を

西山/私たちも小さい団体ですが、今後、ぜひ足立区のみなさんともつながっていければと思います。DV予防講座などは、これまで足立区でも何度か開催させていただいていますが、そういったところからでも、必要な方がおられれば声をかけてください。本日は、ありがとうございました。

勝亦/ありがとうございました。

 

(文責/ライター上田隆)

コメント

タイトルとURLをコピーしました